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2016年10月19日 (水)

「代走のスペシャリストとしての生き方」

「代走のスペシャリストとしての生き方」

巨人・鈴木が今季限りで現役を引退

野球に対してストイックで、代走として塁に立つまでに

気が遠くなるような準備を重ねた職人だ。

「ベンチの裏側の(ウオーミング)アップするところ。

自分がいつ行くか分からない戦いをずっと見つめながら、準備していく。

そういう時間の方がとにかく長い。

失敗することもあれば、成功することもある

でも、次の日にはそこに立っていなければいけない

僕の野球人生の中で準備が全て

僕にとっては一番の、思い出の場所になると思います」

“代走の切り札”としてプロ野球人生の多くを過ごした鈴木は

試合終盤に出番が巡ってきた。ベンチに座って戦況を見つめ

中盤からベンチ裏へ移動。走ったり、ストレッチをしたりして体を目覚めさせ、

集中力を高めた。

それはレギュラーシーズン143試合+ポストシーズン、すべて同じ。

今季の出場は44試合。

出場機会がない試合もあったが、常にベストな状態を作り上げるのが「仕事」であり、

ベンチ裏こそが「職場」といえたかもしれない。

「毎日試合に出ている選手たちは“野生”の中でやっている。

僕らはおりの中で飼われていて、急にほうり出されるようなもの。

いつでも野生に順応できるように、おりの中で訓練していないと生きていけないんだよ」

 以前、ベンチ裏での心得について、

独特な言い回しで表現していたのが印象に残っている。

回を追うごとに試合は緊張感を増す。

突然、グラウンドの緊張感の中に飛び込み、試合の流れに乗らなければいけない。

それが難しいからこそ、準備にすべてをささげた。

一年間、完全に体を休める日は一日もなかった。

カバンには常に身体機能向上に関する書籍を忍ばせ、

オフには専門家の元に出向いて身体構造について学んだ。

外傷を防ぐため、外出先で素足は決して出さなかった。

家の中でも足を冷やさないため、常に靴下を履いた。

「人よりも深く研究して、突き詰めて、積み重ねていくこと。

それは一番やってきた自信があるかな」

レギュラーを張ったことのない「控え」の選手が20年もの間、

競争の激しい巨人のユニホームに袖を通してこられた理由だ。

細く、長く生きた鈴木の野球人生には華やかなスター選手とはまた違った魅力がある

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